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第108話 初めてのDXをkintoneで始めてみましょう。21回目「kintoneの成果のお話(4)」


コラム 経営 作成日:2025年5月6日

経営者が踏み出す”かんたんDX”

第108話 初めてのDXをkintoneで始めてみましょう。21回目「kintoneの成果のお話(4)」

記事番号:T00121491

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 恒例の監査が始まりました。到着した監査御一行は董事長を先頭に6名がボーリングのピンのように三角形に並んでオフィスへ入りました。大会議室の扉が閉まり監査の開始です。おや、今年は様子が違います。四方の壁に大型モニターが設置され、書類を仕分けた箱は数えるほどしか見当たりません。

 開始宣言のあと北条董事長が「鶴の一声」を放ちました「見せてもらおうかkintone(キントーン)の性能とやらを」。昨年の監査後に南総経理がkintoneを導入した経緯を北条董事長もご存じです。

■今年の監査は違う!

監査官「これらの出張申請書を確認します。ここに持ってきてください」

 昨年は仕分けされた箱から必要な紙書類を探して持ってくる場面ですが、今年はデジタル化されたkintoneです。

総務課長「出張申請の一覧はこちらです」。モニターにkintoneの出張申請一覧を映し出しました。

監査官「香港への出張が多いですね。香港だけピックアップできますか?」総務課長は条件を香港に絞り込むだけでした。モニターに香港出張の一覧が映し出されました。「明細は、ここをクリックするとご覧になれます」

 次は原本の確認です。

監査官「この契約書の紙の原本を見せてください」。財務課長はkintone上の書類棚の番地を見ると、その書類棚から契約書を取り出してきてお見せしました。

■監査時間の短縮

 監査3日目の夕方、中間報告です。例年ですと不備がたくさん指摘されて、この日は南総経理と管理部長は徹夜です。

 本社財務部長は言いました。「今年はAランクの重要書類の決裁漏れはありませんでした。それどころか決裁漏れ自体が一件も見つかりませんでした」。

 本社役員も清々しい表情で言いきりました。「昨年指摘した項目はクリアできていました。取り引きの透明化が進められ、コンプライアンス面も合格です」。

 北条董事長も安堵された様子でした。「南くん、よくやったな」。管理部長へ振り向くと「よく南をサポートしてくれた。礼を申す」。南総経理と管理部長は胸を撫で下ろしました。残り2日も無事に過ぎて監査後の打ち上げです。

本社役員「次回は1週間いらないな。3日で十分だ」

北条「それは困りますよ、ゴルフをする時間がなくなります」と冗談。

本社役員「kintoneと言ったかな。紙で溢れかえるマレーシア拠点にも入れたいものだ」

北条「では来年は南くんにマレーシアへ異動して貰いましょう」

 この最後の言葉は冗談とも本当とも受け取れました。

宇都宮武則

宇都宮武則

ワイズコンサルティング社システム室長兼ワイズシステム社チーフシステムエンジニア

 前職ではIT企業の副総経理を努め、50社以上のシステム構築に携わる。2015年よりワイズコンサルティングに入社し、社内ではITに関するドラえもんと呼ばれている。クライアントのIT課題に豊富な経験を活かしたソリューションを提案している。SAP HANA導入コンサルから、リーズナブルなシステム化までクライアントの要望に対応が可能。(言語)日本語◎・中国語△

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