外部ブレインの上手な使い方(弁護士編1)


コラム 経営 台湾事情 作成日:2006年8月28日

台湾経営マニュアル 外部ブレイン

外部ブレインの上手な使い方(弁護士編1)

記事番号:T00000137


●事例

L社の斉藤總経理は、契約している顧問弁護士のサービスに不満を持っていた‥‥。

まず、新しい重要な法律改正等があっても、弁護士の方から自主的に教えてくれたことは無い。

また、法律について説明を求めても六法全書を出してきて「法律にはこう書いてあります。」と言うだけで、過去の裁判の判決事例などを引き合いにし、会社の立場に立った提案をしてくれない。

更には「ではこう処理しておけば裁判になっても問題有りませんね。」と聞いても「~と解釈できますし、~という解釈の仕方も有ります。」と法学的な解釈を説明するだけで、判断が出来ない。

もっと優秀な弁護士はどこかに居ないものだろうか?

● 台湾弁護士の秘密

弁護士という職業は皆さんご存じの通り、司法試験という難しい国家資格試験を合格した者だけが就くことのできる職業です。

ここまでは、日本も台湾も同じなのですが、環境の違いからこの後は全く違う状況になります。

筆者は仕事柄弁護士と一緒に仕事をする機会が多く、12年間で100人近くの弁護士とお会いしてきました。

台湾で弁護士を職業としている人は4000人弱いますので、サンプル数としては非常に少ないのですが、皆様のご参考になればと思いご紹介致します。

台湾と日本の弁護士を同じに考えていると大変な事になりますのでご注意下さい。

まず、上記の事例ですが、結論から言うと事例に出てくる顧問弁護士は普通の上です。しかも大変良心的な弁護士なので、この弁護士は変えない方が良いでしょう。その理由は‥‥。

● 台湾の弁護士環境

台湾の弁護士は専門を持っていても、余程大きなローファーム意外では専門分野だけではボリュームが足りなく、色々な案件を手掛ける必要があります。

その結果、専門分野の研究ばかりはしていられないのが現状です。

これは想像ですが、多分1件当たりのフィーが安すぎるのが原因と思われます。

もう一つの原因は「台湾の裁判は法律を守っていても勝てるとは限らない」からです。

裁判官と被告・原告の人間関係や裁判官と検事・弁護士の人間関係で判決は大きく変わってくるのです。

また、一般的に日系企業の弁護士は楽だと言われています。

会社が法律を守ろうとして努力しているため、あまり起訴が起こらないからです。

台湾企業の顧問弁護士だと、あれこれと色々な雑用をさせられるので大変な様です。

● こんな弁護士は困る!

困るタイプ1 何でも言い切る弁護士

「~すれば、裁判になっても絶対に問題はありません」と言い切る弁護士は頼もしく、信頼が出来ます。

でもよく考えてみて下さい。先述の様な環境下では絶対はあり得ないですし、そこまで自分で研究しているとも思えません。

台湾人特有の知ったかぶりをされるのが一番困ります。

実際に「それでは、貴方の判断を書面にし、サインして下さい」と依頼するとほとんど上手い具合に逃げられます。
 
ワイズコンサルティング 吉本康志

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