台湾で勝つマーケティング4


コラム マーケティング 2006年8月28日

台湾経営マニュアル 台湾マーケ

台湾で勝つマーケティング4

記事番号:T00000159


● 台湾のマーケティングの特徴4「価格」

日本人が台湾市場においてマーケティング上一番違いを感じるのは「価格」(プライシング)ではないでしょうか?

日本では「良いモノは高くても売れる」ところがありますが、台湾(多分日本以外の多くの国)では、価格に対する重要度が高くなっています。

これは消費財、生産財に限らず同様で、趣向性の強い分野、或は強力なブランドが存在していない限り、機能や品質等で多少の差であれば価格を優先する傾向が日本より強くなっています。

● 日系企業S社のプライシング戦略

日本企業のS社は生産財を生産しているメーカーである。

10年前、台湾市場が急成長してきたため、それまでの代理店を通すチャネル戦略を変更し、代理店の担当部門を買い取って、台湾に現地法人を設立した。

当時は、台湾市場におけるS社のアドバンテージは大きく、台湾メーカーは「類似品もどき」しか製造する事はできなかった。

S社台湾法人は強気のプライシングを設定し、ほとんど値引きをせずに販売することが可能で、大きな利益を得ていた。

数年が経ち、競合他社の製品は相変わらずS社の類似品であったが「類似品もどき」ではなくなっていた。

この頃になると、ハイエンド製品は相変わらずS社の強気のプライシングが通っていたものの、ローエンド製品は台湾企業がほとんどのシェアを占有し、ミドルレンジではS社は厳しい戦いをしいられていた。

S社の総経理である浦尾氏は、「ミドルレンジ製品の価格を大幅に見直さなければ、ローエンド同様にシェアを失ってしまう」と危機感を抱いていた。

そこで日本に出張し本社と打ち合わせを重ねたが、本社側からは「良い製品を安く売るのなら、現地法人の販売会社はいらない。良い製品を合理的な価格で販売するのが販売会社の努力だ。」と説得された。

浦尾総経理は「確かに言われる通りだ」と思い、営業マンからの価格見直し要求には、「価格を下げなければ、どうしても売れない場合のみ、多少は考慮するが、こちらから価格競争に持ち込む必要はない」と消極的に対応した。

現在の総経理は浦尾氏の次に赴任した人であるが、相変わらずS社は強気のプライシング設定を守っている。

しかし、台湾市場参入時はほぼ寡占状態にあった市場シェアは見る影もなく、現在はハイエンド製品のみの取り扱いとなっている。

しかも、そのハイエンド製品でも苦戦を強いられている
 
ワイズコンサルティング 吉本康志

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