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第11回 中秋節快楽!


コラム 台湾事情 作成日:2009年9月28日

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第11回 中秋節快楽!

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 先日、弊社の営業社員がある企業に営業訪問にうかがった際に、山積みになっている月餅の箱を見て「すごい!!」と驚いたそうです。その話を聞いて、「あ!そう言えば」と、間もなく「中秋節」が訪れることに気付きました。カレンダーをめくると、今年は10月3日(土曜日)が中秋節です。

 中秋節とは、春節(旧正月)・端午節と並ぶ三大節句(三大節日)の一つです。台湾では春節や端午節もそうですが、その節句にちなんだ食べ物を重んじる習慣があります。中秋節では月餅を食べて祝います。丸い月餅は家族団らんを象徴していて、この月餅を一家そろって食べることで、満月のように円満で幸福な家庭が築けるようにという願いを込めます。日本での月見団子に当たりますね。そして、中秋節には日ごろお世話になっている人たちへ感謝の気持ちを込めて「月餅」を贈り合う習慣があるので、弊社の営業が見た山積みの月餅の正体は、これから贈られる月餅だったのでしょう。これは日本のお中元に贈られる贈り物の感覚です。
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山積みの月餅の箱は、この時期よく見かける光景だ(YSN)
 
中秋節と月餅の関係

 なぜ中秋節になると必ず月餅を食べるのかは、さまざまな説がありますが、故事にちなむという説が有力です。元朝末期の14世紀、中国・中原の人々は蒙古族の残酷な統治を嫌い、元朝の滅亡をたくらんでいました。その中心人物が朱元璋で、多くの志士たちを一致団結させ元朝を倒そうと試みましたが、各地に散らばる有力者をどうしても団結させることができませんでした。

 そこで、参謀役を務めていた劉伯温が、月餅の中に「8月15日武装蜂起(漢人は中秋節の夜に蜂起すべし)」と書いた小さな紙を入れて漢民族の家庭に配ったらどうかと提案しました。朱元璋はこの提案を受け入れ、部下たちは早速餅売りに変装して行動に移しました。何とこの作戦は大成功。中秋節の日に各地の武力有力者は一斉に決起し、元朝はまたたく間に滅び明朝が誕生しました。これにより朱元璋はその初代の皇帝、太祖になったのです。これ以後、月餅は中秋節を祝い月餅を食べる習慣ができたそうです。

 台湾に長くいらっしゃる駐在員の方は、月餅はあんをベースにしたどっしりした甘いお菓子というイメージが強いかもしれませんが、最近ではどのメーカーも趣向を凝らし、個性的な月餅を販売するようになりました。例えば、ハーゲンダッツではアイスクリーム月餅を販売し、人気となっています。他にも、スターバックスでは、コーヒー風味やジャスミン風味の月餅ギフトセットや、洋菓子風にアレンジしたものもあり、いろいろな味を楽しめるようになりました。

中秋節と月餅と文旦

 もう一つ、中秋節に欠かせない果物が「文旦(ザボンの一種)」です。中秋節の季節はちょうどブンタンが最盛期を迎えます。ブンタンは中国語で、「柚子(ヨウズ)」といい、同じく中国語で子供に加護があるという意味の「佑子」と同音です。ブンタンの皮をバナナのように縦にむき、子供たちの頭にかぶせると、縁起がいいとされています。甘~い月餅を食べた後は、この時期ならではの果物としてさっぱりとしたブンタンをぜひ味わってみてください!
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日本のはっさくに似た、あっさりとした甘酸っぱい味が特徴(YSN)

ワイズコンサルティング 佐々木緑

※「休日が中秋節と重なる場合の対応」については以下をご参照下さい。

http://www.ys-consulting.com.tw/search/index.php?action=1&tno=173&query=%92%86%8FH%90%DF

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