記事番号：T00002860
以前ご紹介しましたように、台湾では７割以上のビジネスパーソンが勤務時間にオークションサイトやショッピングサイトにアクセスした経験があると答え、ネットショッピングの手軽さは誰もが知っています。
実際、台湾でインターネットを利用し、モノを買う人って一体どの位いるのでしょうか？あるメディアがインターネットのトレンドを調べるために行ったアンケート調査の結果によりますと、台湾でネットショッピングをしている人はすでに500万人を超えているそうです。また、中華無店面零售業協会（中華無店舗小売業協会）によると、台湾における2006年の小売業の市場規模は３兆1,588億台湾元（約11兆円）で、このうち6.2%を無店舗小売業が占め、市場規模は1,960億元に達しています（無店舗小売業とはテレビショッピング、ネットショッピング、カタログ通販、携帯ショッピングなどを含む、実際の店舗を持たない小売業のこと）。
また、経済部資策工業策進会（ＭＩＣ）によると、無店舗小売業の４割近くがネットショッピングです。ＭＩＣの分析では、ネットショッピング市場が成長した要因は、利用者のインターネット利用度の向上、お金の流れや物の流れなどを支援するシステムの成熟、リアル店舗の経営者によるバーチャル店舗経営への参加、女性のネット購買熱の高まりなどが挙げられ、今後も引き続き高い成長率を維持すると予想されています。
至れり尽くせりのPayeasy
ネットショッピングの成長は、多くの若い女性に実感されていると思います。例えば、私がよく利用している「Payeasy」は、６年前に地下室を共同で借りて創業した小さな会社でしたが、現在は台湾最大の女性向けネットショッピングサイトにまで成長しました。それは、Payeasyが常に女性にとって便利なショッピング空間と時間の提供に努め、地域の壁を無くし、誰でも簡単に自分の本当に欲しい商品を自分の意思で買える環境を提供しているためです。
Payeasyのサイト内には15以上のコーナーが設けてあり、その中には美容品、化粧品、ファッション、バッグ、ブランド品、デジタル製品、日常品、子供関連用品、農業特産品、旅行ツアーまで取りそろえています。食べるものから着るものや遊びまで生活の全てが用意されているのです。さらに便利なのは、利用者が自分が希望する方法で商品を受け取れることです。時間の無い人には家まで商品を届けてくれますし、会社や学校の近くのコンビニを指定して受け取ることも可能です。感心するのは、配送サービスが無料であることです。それに商品を買うとポイントがたまり、ポイントを集めると商品購入に利用できるサービスもお気に入りです。
自分が好きならば名ブランド
最近Payeasyが積極的に展開している広告に、「我喜歡的就是名牌！」（私が好きなら、それはブランド品！）
http://jp.youtube.com/watch?v=VGpiL4o7-h0
というのがあります。これは「新しいタイプの女性は自分で新たな価値を創造する」ことを提唱したもので、ネットで販売されている商品のブランドに有名ブランドと同じ価値を与えることも意図しています。Payeasyはオリジナルブランドが豊富ですが、中でも美容品では「牛爾」と、化粧品では「ケビン」が有名です。
牛爾には「ビューティーイージー」「バイオビューティー」「ビューティーＤＩＹ」と３ブランドがありますが、その中の「ビューティーイージー」は５年前に立ち上がったブランドで、今年の上半期の売り上げは２億8,000万元に達し、昨年同期と比べ7.7％の成長を遂げています。一方、ケビンのブランドである「ビューティーメーカー」は、商品のポジショニングが明確で18～35歳をターゲットに展開しています。「ビューティーメーカー」の人気商品ベスト３は、年間６万5,000本を超える販売量を誇っています。牛爾やケビンだけではなく、タレントの何嘉文、林葉亭、李?蓉、モデルの陳思?や林嘉綺もオリジナルブランドをネット限定で展開しています。
このような状態なので、無店舗小売業が今後も発展を続けると予想するのは難しくありません。前出のPayeasyでは「Payeasy 陪?shopping一輩子」（Payeasyは貴方の買い物に一生お付き合いします）をキャッチコピーにしていますが、私は本当に一生お付き合いされてしまいそうです。
ワイズコンサルティング 陳逸如
