記事番号:T00048355
●戦略・戦術の効果
コンサルティングをしていても、経営をしていても感じるのですが、戦略・戦術・戦闘の手は打っても、効果が出るのにはタイムラグがあります。
私の経験上、効果が出るまでのタイムラグは以下の通りです。
・戦闘レベルの打ち手 3カ月
・戦術レベルの打ち手 半年
・戦略レベルの打ち手 1年
弊社の例で例えるなら、毎年「今年は絶対無理だ」と思っていた目標が、次の年にはあっさりと達成されてしまいます。
これは昨年に打った戦略の効果が1年後に出てくる事例だと思います。
つまり、今年の業績は昨年の戦略次第ということになります。
昨年実施した戦略は…
①機械業界ジャーナルの発行
②台中での階層別シリーズセミナー開始
③日本経済新聞社およびダウ・ジョーンズへのニュース記事の販売
④台湾通信顧客の引き受け
などを行いました。
それぞれそこそこの成果は挙がっていますが、本格的な成果につながるのはこれからです。
問題は昨年打った戦略が今年の業績向上にどこまでつながるかです。
感覚的には昨年比20%増の効果はある感じですが、目標の45%増には25%程度不足しています。
つまり、上半期中にこの25%を埋める戦術および戦闘の手を打つ必要があるのです。
●今年の戦略と戦術
今年の戦略と戦術は以下の通りです。
戦略①
リサーチ事業の強化
戦術
①情報発信の強化
②営業コンサル案件とのコラボ
③リサーチ人員の増加とレベルアップ
戦略②
東京支社の設立
戦術
①日本本社・各種団体へのアプローチ
②中堅企業へのコンサルティング
③日本のコンサルファームおよび関係企業とのコラボレーション
戦略③
台北オフィスの移転
戦術
①人員11名増加
②ブランド力向上
③セミナー収容人数の増加
となっていますが、どれも「来年への投資」的な面が強く、大化けしない限り今年の業績には貢献できそうにもありません。
今年の目標達成のためには、効果の高い戦術をどう考えるかが、経営者の腕の見せどころになります。
●最後に
コンサルファームに入社した際、先輩のコンサルタントからこんな話を聞きました。
「小さな仕事ばかりしていては大きな仕事はできなくなるよ。」
その言葉に気付き、少しでも大きい仕事を目指してチャレンジしてきました。
その意味で会社の資源をダイナミックに使える「経営」という仕事はコンサルティングをしていても楽しいし、自社を経営していても本当に楽しいです。
戦国武将に例えるなら、経営者はさしずめ城持ち大名といえます。
意思決定の間違いや遅れが、組織の命運を左右します。逆に素晴らしい発想や流れを読む先見性等は組織の発展につながります。
経営とは坂道を上る車のようで、アクセルを抜くと即下降します。常にアクセルを踏んでいなければ上に上ることはおろか、現状の維持すらできません。
運良く自分が経営できる立場を授かったことを神に感謝しながら、今年も毎日精一杯生きていこうと思います。
吉本康志
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