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台湾での起業成功法(その4)


コラム 経営 台湾事情 作成日:2006年8月28日

台湾経営マニュアル 起業成功法

台湾での起業成功法(その4)

記事番号:T00000059


● 「何をビジネスに選ぶか?」

全く新しいことを始めるのは、リスクが高く、ありきたりのビジネスモデルでは後発者が他社と差別化して競争力をつけるのは難しいのが現実です。

また「なんとかなるさ」と始めてなんとかなる程、ビジネスは甘いものではなく、起業する際の「ビジネス選び」は、重要な課題です。

過去のビジネストレンドを考察すると、台湾では低リスクで成功しやすいビジネス選びの法則が幾つか存在することがわかります。

そのキーワードは「輸入」です。

輸入といっても、単に貿易業をビジネスにするという単純な意味とは少々違うのです。

台湾は過去において、「製品(商品)」を輸入して発展してきた経緯があります。

20~30年前に成功しやすいビジネスは「日本で売れている製品(商品)」の輸入でした。

その次には「技術」の輸入がありました。

現在は「業種・業態」の輸入が成功のポイントであり、これからは「サービス」の輸入がポイントであると私は考えています。

我々日本人が台湾の社会を見てみると、日本に有る「こんなもの(サービス)があったらな~」という事が沢山感じられます。

例えばマクドナルドやソフトバンクはアメリカで成功しているビジネスを日本に輸入して成功しましたが、同じようにアメリカ・日本で成功しているビジネスを台湾に輸入すれば成功の確率はオリジナルのビジネスモデルより格段に高くなります。

最近はアメリカ発のビジネスは台湾人の方が情報は早いので、日本で成功していて台湾で受け容れられ易そうなビジネス(商品・製品ではない)を輸入すれば良いのです。

要は全く新しいビジネスモデルにチャレンジするより、日本で成功しているビジネスモデルをコピーするのです。

日経ビジネスや日経MJ(旧日経流通新聞)等を読むと、ビジネスになりそうなネタには事欠きません。

まして、台湾は市場規模が小さいので、日本の大手企業は参入が難しいというメリットもあります。

逆に中国では市場規模が大きいため、日本では極隙間のビジネスでも大手が参入してくる可能性が高いのです。

台湾ならではのメリットを活かす方向で考えるこが要諦です。

過去においては、台湾経済は日本の50年間を半分程度の期間で成長してきました。

これは「急成長をしてきたので隙間だらけ」を意味しています。

過去台湾では経済の急激な成長が続いていたので、今も台湾の大手企業は電子産業と中国進出で忙しい状況です。

中国には確かに大きなビジネスチャンスが存在するのですが、世界中の人達と戦うのでスポーツに置き換えると「オリンピック」と同じです。

台湾は注目されているのは電子産業ぐらいであり、競技技術的には「国体」レベルです。

しかも、台湾の国体のレベルは全体的に低く、競技のルールは日本とほぼ同じなので(中国のルールは多少違います)、日本人には大きなチャンスがあります。

日本で上手くいっているトレーニング方法を真似すれば、勝利の確立は高くなるというイメージです。

資本力や人材が豊富な状態なら、いきなり中国という選択肢も有るのですが、中国や台湾に無い隙間ビジネスを日本から輸入し、資金力や人材を蓄積した上で中国へ進出するという戦略も有りではないでしょうか?

「えっ! 早くしないとビジネスチャンスが無くなる?」

でも、早く進出するだけのアドバンテージなら遅かれ早かれ中国人に真似されて淘汰されてしまいます。

中国は人民元切り上げ等もあり、個人が中国だけに絞ってビジネスを行うのはリスキーで、個人で行うのなら、台湾で体力を付けてから中国に進出することをお薦めいたします。

日本よりレベルの低い国の国体を勝ち抜けない人が、いきなりオリンピックに出場して勝てるでしょうか?

台湾は中国と違い経済は成熟期に入っていますが、経済が成熟したからこそ必要なビジネスを考えれば、まだまだチャンスはあります。
 
ワイズコンサルティング 吉本康志

台湾経営マニュアル起業成功法

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