コラム

記事番号:T00008107
2008年6月13日0:00

 
 博客来網路書店は1995年の設立で、その翌年にオンライン書店を開店した。台湾で最も早く開設された電子商取引サイトの一つで、世界最大のショッピングサイト、アマゾン・ドット・コムのビジネスモデルと同じく、インターネット上で書籍の予約や販売を行っている。

 同社はインターネット・バブルがはじけた2000年、資金不足の危機に陥ったが、統一超商(プレジデント・チェーンストア)に株式の過半数を売却することで乗り越え、2003年には黒字転換を果たした。

 統一超商のリソース投入で、博客来はコスメ用品、日用品などのオンライン販売も開始した。売上高数百万台湾元の小さなサイトだった同社は、わずか十数年で20億元(約71億円)規模の大手サイトにまで成長した。  同社の成功のポイントを、「4つのP」の視点から見ていくことにしよう。

一.商品戦略(Product)

1.中国語書籍を幅広く取り扱う。台湾の出版物を中心に、香港、中国などからも仕入れる

2.新商品をどんどん投入する。クラシックやジャズのCD、雑誌、電子書籍など、一般の書籍以外も提供する

3.台湾のサーチエンジン、「Openfind」の全文検索機能を採用しており、書籍の内容や、読者がどのような書籍を購入したかなど、すぐに調べることができる。また、最新書籍、人気の書籍だけでなく、既に書店で販売されていない書籍も探し出せる

4.海外の書籍は航空便を利用し、直ちに届くようにしている

二.価格戦略(Price)

1.購入に応じてポイントを進呈。誕生日には割引券を贈呈

2.統一超商の物流システム利用で、郵送よりも送料コストを削減できる。新書でも10~21%割引で提供するほか、書籍によっては美容パックなどのおまけをつけている

3.1週間ごとに発表する「きょうの一冊」は、特定の日に34%割引で販売する。その日を過ぎた後は、21%割引の優待価格で提供

三.流通戦略(Place)

1.配送時間のスピード向上のため、物流システムを専門業者にアウトソーシング化。物流倉庫も設置した

2.セブン-イレブンで、ほとんどの書籍の受け取り、支払いが可能

3.「在庫あり」マークのある商品は、正午までに注文すれば、翌日の正午にはセブン-イレブンで受け取ることができる。このサービスは年中無休で、書籍の到着が遅れた場合は、100元分の割引券を進呈

四.販促策略(Promotion)

 毎月約80種類のキャンペーンを実施。「誰が何を買うか?」の統計を分析し、読者層ごとにさまざまなキャンペーン広告を電子メールで案内する

 同社は、この分析データを書籍販売業者に提供する上、調達冊数も多い。このため、書籍の調達価格の引き下げが可能だ

 博客来は、中国語での知識を必要とする膨大な数の読者にとっての「知識の扉」という役割を自任し、最適なサービスを追求し続けてきた。こうした努力によって、競争の厳しいインターネット業界で、オンライン書店の台湾ナンバーワンブランドの地位を確立している。


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