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コンサルタントの起業失敗談(その2)


コラム 経営 台湾事情 作成日:2006年8月28日

台湾経営マニュアル 起業失敗談

コンサルタントの起業失敗談(その2)

記事番号:T00000062

 
● 業種選びの迷走

会社名は「企業管理顧問(経営コンサルティング)」としたのですが、これはあくまでも仮の業種で、コンサルティングをメイン業務にしようとは全く考えていませんでした。

理由は…

1. 日本ではお金を頂けるレベルのサービスでも、台湾の日系企業や現地企業からお金を頂くのは難しく、絶対成果の上がるコンサルティングノウハウが必要であった。

2. 以前勤務していたファームのビジネスモデルは40年からあるビジネスモデルだったので、今後少なくとも30年間持つ様なビジネスモデルではなかったし、自分としても新しいビジネスモデルが見つかっていなかった。

3. 経営コンサルティングは自動化/省力化が難しく、一般的に拡大のスピードが遅い。

4. 成果がわかりにくく、サービスによって得られる価値がクライアントの価値観によってまちまちである。(一生懸命やっても報われにくい)

等の理由からでした。

以前の仕事の関係で「独立したのならこんな事をやらないか?」というお話も幾つか頂いていました。

また、この時期には今まで面識の無かった人達からも、色々ビジネスの話を持ち込まれていました。

「サラリーマンの頃は気づかなかったけれど、世間にはこんなに楽に儲かりそうな話がたくさんあるのだな~」

と、あれこれと目移りしているうちに会社が出来てしまいました。

「貿易」「モデル事務所」「代理店」等色々検討しましたが、知人達からは「なんだか合わない」「らしくない」「どうしてコンサルタントをやらないの」等多くの意見を頂きました。

しかし私は「以前の先入観があるからそう思うのだよ。」と、一切取り合いませんでした。

小遣い稼ぎ程度に少々コンサルティングもしていましたが、「これは本業ではない」と自分に言い聞かせながら、新しいビジネスを探していました。

「モデル事務所」をやるために、日本のモデル事務所に研修にも行きましたし、後で後悔したくなかったので、面白そうな話には積極的にチャレンジしました。

…半年が過ぎましたが、結局全て上手くゆかずに悩んでいたところ、知人の経営者にこう教えて頂きました。

「うちの社員も『社長、これは絶対儲かります』とか『これは間違いない情報です』と色々話を持ってくる。無理だと言っても聞かないので、やらせてやるが、今まで一度も成功した事が無い。知らないビジネスは儲かりそうに見えても、その業界の人達なら知っている損をするPOINT等を知らないので、結局損をしてしまうのだよ。」

教えて頂いた事が身にしみる程体験していたので、「なるほど」と思い「経営コンサルティング業」周辺ビジネスを行うことに「やっと」決めました。

● 失敗しない為の教訓
「一見上手くゆきそうでも、自分の携わっていた業界(業種)の周辺業務でなければ、成功の可能性は非常に低い。」
 
ワイズコンサルティング 吉本康志

台湾経営マニュアル起業失敗談

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