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コンサルタントの起業失敗談(その5)


コラム 経営 台湾事情 作成日:2006年8月28日

台湾経営マニュアル 起業失敗談

コンサルタントの起業失敗談(その5)

記事番号:T00000065

 
● 家業から企業への脱皮

 知り合いの日本人創業者(全てサービス業で社員数10人以下)同士で集まると「最近どう?」が合い言葉になっています。

当然ながら「最近どう?」は、体のことを聞いているのではなく、お互いの会社の状況を確認しているのです。

皆それぞれに、それぞれのやり方で会社を維持してゆける程度の売上にはなっているが、それ以上にはなってはいません。

お互い「○○商店」(○○は個人名:例「吉本商店」)から脱皮できないでいるのです。

その理由はお客様から「社長が名指しで指名を受けるから」です。

いくら「うちの社員は優秀ですのでお任せ下さい」と言ってもお客様達は納得してくれず、最終的には全てのケースを「自らがおこなう」或は「チェックする」必要があります。

お互いに個人商店の社長は「大企業ではできない何か得意技」を持っているから依頼されているのであって、それを簡単に標準化してビジネスを拡大することは難しいのです。

私も含めて「個人商店」(家業)から企業へ脱皮しようと日々試行錯誤の挑戦を続けています。

「お互い5年後になっても、今週は徹夜を何回したという話題はしたくないよね」と5年以上前から言っているのですが、いまだに同じ会話をしています。

変わったのは「お互い5年後になっても…」が「お互い50歳になっても…」という部分だけでその後ろ部分は同じです。

 創業期が過ぎると、次の経営課題は「家業(個人商店)からの脱皮」になります。

創業期が終わると収入も安定し、一応「会社っぽく」はなってきますが、仕事と社員が増えただけで、ビジネスモデルは創業時と変わらない場合がほとんどです。

ここで休もうと思った者は一息つけるのですが、休めば一生この状態が続くかもしれません。

他人を見ていて思うのは、「ここで休んだ奴は負け」だということです。

現状に甘えた者は、現状維持が続くのではなく、急降下してしまいます。

今までのベースを基に、ここから早く新たなビジネスモデルを創造できた者だけが次のステージに進めるのです。

そこで毎年M&A、ヘッドハンティング、マーケティング、新しいビジネスモデルへの挑戦等、皆会社が潰れないぎりぎりまで将来に投資していますが、なかなかそう簡単に上手くゆくものではありません。

苦労して儲けた利益を投資しても失敗が何年も続くと「情熱」が徐々に薄れ、無力感が芽生えてきます。

経営はお金は無くなっても何とかなりますが、情熱が無くなると経営者は続けることができません。

私自身も、何度か情熱を失い掛けましたが、その時励みになるのは情熱を失わずチャレンジし続けている創業経営者達でした。

経営は短距離走ではなくマラソンであり、長くモチベーションを維持でき、挑戦し続けられる者のみが生き残れるルールの様です。

● 失敗しない為の教訓

「創業から家業までは技術が有ればなんとかなるが、家業から企業への脱皮は経営力が必要となる」
 
ワイズコンサルティング 吉本康志

台湾経営マニュアル起業失敗談

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