記事番号:T00000085
●G社の事例
G社は日系の伝統産業に属する製造メーカーである。
總経理の松木さんはエンジニア出身なので台湾駐在にあたり経営を勉強して台湾に赴任した。
赴任と同時に現状把握を行い、赴任期間中の経営計画と重点施策を作り、台湾人副總経理と共にタイムスケジュールに従って一年目は製品開発、二年目は生産、三年目はマーケティングというように、毎年経営計画を実現してきた。
本社では松木さんが台湾に来てから業績が見違えるように良くなったので、駐在期間を過ぎても期間を延長し、帰任命令はなかなか出なかった・・・・・・・。
そうしているうちにG社は本社開発製品の製造販売では台湾におけるビジネスが成り立たなくなってきた。
松木さんは技術者としての経験を応用し、成長産業である電子産業関係製品を製造販売するようにビジネスモデルの変革を続けてきた。
本社に全くないビジネスを創造し、新製品・新香客を開拓したのである。
本社は長引く不況の為、倒産寸前であったが、台湾法人は超優良企業と変身し、中国進出も本社からではなく、台湾から直接投資をしている。
その頃の松木さんは本社がなかなか帰任させてくれないので「目標は日本本社の買い取り」と言っていたが、ようやく最近帰任となり、現在は日本本社のアジア担当役員として活躍中である。
●解説
最近日本ではビジネスの目は中国に向けられ、台湾の地位は低下気味である今が実はチャンス。
事例の松木さんはエンジニア出身なので自分の強みを活かして成功したが、エンジニアでなくても例えばインターネットを利用した新しいビジネスモデル開発や新しいマーケティング方法等、可能性は色々ある。
本社の言いなりで、總経理と言っても自由裁量が少ないうえ、本社は台湾の事情がわからないので無理難題を言ってくる。
と感じている経営者の方には羨ましいケースだと思う。
しかし、松木さんも最初から本社が自由にやらせてくれた訳ではなく、実績を上げたので裁量の範囲が広がったのである。
サラリーマンではあるが自らリスクを背負い、努力することによって、この様な成功を掴む事も可能である。
松木さんの場合は強いリーダーシップによるトップダウンで経営をしながらも、プロジェクトを通して副總経理をはじめとする台湾人幹部を育成してきたのが成功の鍵である。
ワイズコンサルティング 吉本康志
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