記事番号:T00000086
● 事例1:中国語が流暢な駐在員の悩み
京極氏は、日本の語学大学の中国語学科を卒業しており、中国語には自信があった。
希望していたとおり、2年前台湾現地法人の幹部として赴任することとなった。
来台当初は皆から「中国語が上手ですね」と言われよく中国語で台湾人とも会話するので、ますます上達していった・・・。
しばらくして台湾に慣れてくると、台湾人の直接な言い方が気にさわるようになってきた。
例えば他の日本人は「○○さん」と呼ばれているのに自分だけは「さんづけ」されないで呼ばれる等である。また考えの違いから頭にきたり、言い争いすることも増えてきた。
当初は「中国語が話せる日本人」と期待されていた京極氏は、台湾人社員からのクレームが多く、予定より2年早く帰任することになった。
● 事例2:中国語が出来ない總経理
中国語が出来ない總経理宮本氏は某日系企業の總経理として台湾に赴任してきた。
宮本氏は体育会系のスポーツマンで、明るいボスタイプの方である。
宮本氏は頭から中国語等覚えるつもりは無く無駄な努力はしなかったが、いつも元気良く日本語で話しかけていた。
最初は困惑ぎみであった社員達も段々感覚で何を言っているのか分かるようになってきたし、片言の日本語を覚えて日本語でコミュニケーションを取ろうと努力するようになってきた。
今では会議でも通訳を付けずに日本語でコメントしているが、日本語の出来ない台湾人社員にも正確に伝わっている。
● 中国語は話せるようになるか?
外国に何年か駐在すると、当地の言葉は覚えて話せるようになるのが当たり前ですが、台湾ではそうとも限りません。
実際に10年駐在していても中国語を話せない駐在員の方も多々いらっしゃいます。
これは台湾が親日的であり、昔から日本語を話せる人の割合が高いのに加え、会社ではほとんど中国語を使わなくても仕事ができる環境が既に出来上がっているのが原因です。
さて、駐在期間中に中国語が話せるようになるかどうかには一定のパターンが存在致します。
私が多くの駐在員の方にお会いして得た法則では、3ヶ月目までに中国語で簡単な会話が出来ていない方はまず話せるようにはなりません。
たぶん、3ヶ月も経つと日本語だけで生活する為の方法を修得してしまい、中国語を覚える必要性が無くなるからだと推測します。
「はじめの3ヶ月は状況を把握して、3ヶ月を過ぎてから習い始めます。」等と考えている方、もし中国語を覚えたいのなら、発音や言い回しなど後から覚えるとしてすぐに会話を始めましょう。
日本人経営者の方に「貴社の経営課題は何ですか?」とお聞きすると「コミュニケーションですね」と答える方が多くいらっしゃいます。
これは「言語の問題」と「習慣・考え方の問題」の2種類が同時に存在しており、中国語が話せる事だけでは解決致しません。
逆に中国語が流暢でも習慣・考え方の違いを理解出来ない人はコミュニケーションに問題が発生します。
中国語は話せるにこしたことはありませんが、中国語が話せないからといってコミュニケーションがとれない訳では無いので、諦めないで下さい。
ワイズコンサルティング 吉本康志
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