記事番号:T00000115
● 行動の変化(値切り行為1)
「高い、100元まけてくれたら買ってもいいわ!」
「100元もまけたら原価を割ってしまうので、売れません」
「なら50元まけなさいよ」…
台湾の巷で見かける行為に「値切り」があります。
台湾ではどこでも値切り行為は通用し、百貨店でも値切る事は可能です。
私は家内とショッピングをするのは嫌いで、家内も私とショッピングをするのは嫌いです。
その理由は、私は値切るのを待っているのが嫌いですし、家内は私と居ると値切れないのが嫌なのです。
私からすると貴重な時間を無駄にして多少安くなっても時間コストを考えると結局は高くついてしまいますし、売る側も買う側も気持ちよく取引をしたいと思うので、あまり値切る事はしたくないのです。
家内からすると、値切る行為自体がレジャーの一部となっているようで、流石に値切り方も上手です。
台湾人は直ぐに友達になれる人が多いのと、家内の「狙った人とは直ぐに親密な関係になれる」特殊能力(私もこの手にかかって結婚した?)により、最初は人間関係づくりに時間を掛けます。
良い友達となった後、「ところで、これいくら?」と聞いた後、「欲しいけど高いわね~」といつものパターンに持ってゆきます。
既に良い関係ができあがっているので、相手は家内に嫌われたく無いという心理が働き、精一杯の価格を提示してくるのです。
物を販売する業種なら原価を割ってまで販売しないので問題ありませんが、弊社の様なサービス業でも同じ様な要求をされます。
特に創業当初は「どうせ原価0なのだからタダでやって」「友達なのだから(何時貴方と友達になった…)タダでやって」等、ボランティアを要求される事もしばしばでした。
「値切り」を中国語では「殺価」と書きますが、気の弱い私は本当に値切りにより殺されかけていたのかもしれません。
…10年後の現在でも百貨店でも値切りは存在します(販売員は値切りに対応する為の枠を与えられている)が、過去に比べ大幅に少なくなってきています。
コンビニで値切る人をほとんど見かけない様に、購買活動に使う時間が少なくなるに連れて(忙しくなるに連れて)値引きは少なくなるのではないでしょうか?
ワイズコンサルティング 吉本康志