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台湾人から見た日系企業2


コラム 経営 台湾事情 作成日:2006年8月28日

台湾経営マニュアル 日系企業

台湾人から見た日系企業2

記事番号:T00000132


● 優秀すぎると不採用?

今回より数回にわたり、弊社業務の中で良く見かける「台湾人から見た日系企業」のパターンをご紹介致します。

「人材紹介/エグゼクティブサーチ」現場から、ご紹介致します。

「え、経営コンサルタントが人材紹介もするの?」と思われるかもしれませんが、コンサルティングをしているとクライアント経営者の方から「人材紹介会社に依頼しても欲しい人材が見つからなくて困っている」とのご相談をよく頂きます。

「経営課題の解決をお手伝いするのがコンサルタントの仕事」と定義するなら、優秀な人材を見つけるのも仕事と考え、リサーチという形で人材の紹介を引き受けています。

特に経営に大きな影響を及ぼす幹部人材等の場合は、クライアントのニーズに沿ったスキルを定量的に判断するために、性格テストや知識/スキルのテストを行い、出来るだけクライアントの要望に沿う人材を紹介出来るよう努力しています。

候補者との面接は当然ですが、場合によっては業務に関連するケーススタディーを用意し、候補者同士でグループ討議させることで、リーダーシップや判断力を見極める等、厳しい関門をくぐり抜けてきた一握りの人材をご紹介しています。

そうして「これは」と思った人材を数人紹介し、始めてクライアントとの面接が実現するのですが、往々にして弊社が一番優秀だと思った人材が採用にならないことになってしまいます。

理由は二つあります。

一つ目は採用者側が、「彼(彼女)は優秀すぎるので…」と断るケース。

これは面接を日本人幹部や台湾人幹部が行う場合、よく見かけます。

経営者が優秀な幹部を必要としていても、面接する日本人幹部が「使いこなせない」と思ったら採用になりません。

また、面接者が台湾人幹部の場合、「自分よりも出世しそう」「自分よりも日本人に好かれそう」な人材は排除される傾向にあります。

二つ目は候補者側が「仕事にやりがいが見出せそうにない」或は「スキルアップが出来そうにない」と断るケースです。

当然ながら候補者(特に優秀な人)は「会社の将来ビジョンは?」「競合との優位性は?」「自分のミッションと期待する目標は?」等の質問を次々にしてきます。

面接者は一応これらの質問に対して返答はするものの、候補者にとって満足できる答えでない場合、候補者から断ってくる形になりがちです。

この様な理由で、日系企業には仕事のスキルよりも、日本語ができて、おとなしそうな人材ばかりが採用されることになります。

「うちにはアグレシップな人材がいない」とお嘆きの経営者の皆様、アグレシップな人材の採用より、組織風土改革を先にされては如何でしょうか?
 
ワイズコンサルティング 吉本康志

台湾経営マニュアル日系企業

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