記事番号:T00000022
● 台湾のセクハラ事情
1111人力銀行の調査では職場内の約34%の従業員が社内でセクハラにあった経験があるそうです。
この調査では、セクハラは異性間におけるパターンが一般的ですが、これはセクハラにあった人の中の約61%に過ぎず、同性同士のセクハラも多発している事がわかります。
また、加害者の身分で一番多いのが上司で約31%、その次が同僚で約26%、第三位が顧客で約17%となっています。
セクハラの方法の第一位は「性をイメージさせる下品な冗談」で、第二位は「ボディータッチ」です。
台湾の過去のセクハラ関連の判例を調べてみたところ、過去に職場で女性に下品な冗談を言い、注意されたので「冗談で妊娠するか!」と開き直った判例がありましたが、これは有罪判決となりましたので、あまり下品な冗談は慎みたいものです。
●他社のセクハラ対策度は?
労工委員会が行った昨年12月時点での調査では、セクハラ対策を行っている従業員30人以上の企業は56.7%しかなかったそうです。
私の知る限りでは日系企業でも就業規則に罰則規定を設けていなかったり、告発ルートを確立していなかったりと、対策をされている企業の方が少ないという感じです。
その後、2月5日のセクハラ防止法施行以後の資料は見つかりませんでしたが、
公務員や学校等では既にほぼ100%対策が採られているのに対し、企業側の対策は遅れ気味の様です。
● セクハラ関係法令
セクハラに関係する法令は以下の通りです。
1. 両性工作平等法
2. 性騷擾防治法
3. 性騷擾防治法施行細則
4. 性騷擾防治準則
5. 性騷擾事件調解?法
6. 校園性侵害或性騷擾防治準則
7. 工作場所性騷擾防治措施申訴及懲戒?法訂定準則
コンプライアンスの為にも、従業員10名以上の企業では上記法令に従い対策をとられる事をお薦め致します。
ワイズコンサルティング 吉本康志