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現在台北、台中、高雄で6店舗を展開する麻辣火鍋店「鼎王麻辣鍋」は、1997年の開業から12年で年間売上高10億台湾元(約28億円)以上、予約は2カ月先までいっぱい、開店から閉店まで絶えずお客でにぎわう有名店へと成長しました。また、従業員の「90度のお辞儀」はとても有名です。鼎王の成功の影には、創業者、陳世明氏のさまざまなこだわりがあります。
陳世明氏は高校時代、家の借金の返済のために昼は学校、夜はアルバイトという生活で、当時の貯金はたった2,100元でした。その後30万元を貯めて自分の店を開き、新しい人生に踏み出しました。
研究を重ねたスープ
鍋のスープは通常、骨を煮込んで作りますが、陳氏は32種類の漢方材料と野菜や果物を煮込んで作る、独自の方法を編み出しました。特別な唐辛子や滷鴨血(アヒルの血を固めたもの)、滷豆腐(煮込み豆腐)も入れています。陳氏が作り上げたこのスープは、現代人の健康概念「三低二高」にかなっています。「三低」とは油、塩、コレステロールを抑える、「二高」はカルシウム、繊維を多く含むことを意味します。胃腸への負担が軽く、日ごろ辛いものを食べない人をもとりこにするスープと評判です。
こだわりはスープだけではありません。食材はすべて、防腐剤などの人工添加物を使っていないか、台湾の衛生検査基準に達しているかを確認しています。火鍋の具材は80%が自家製で、手作り団子、特製の大腸頭などが大人気です。また、一般の飲食店では水道水でスープを作っていますが、鼎王ではスープはもちろん、具材の調理までろ過した水を使っています。
こだわりの品々
インテリアはクラッシックな家具、竹で作られたライト、唐朝の女性の絵画などが中国の古代風に配置され、ガラス、木、書、明かり、仏像などがうまく調和されて、芸術的な空間を表現しています。また、各テーブルにはBGMを流す2つのスピーカーが内蔵されています。これは、店内中央のスピーカーだと、スピーカーから離れた席は聞こえづらく、近い席は耳障りになるといった弊害を避けるためだそうです。
そして、使用する鍋は有名な職人に製造を依頼して、内鍋は硬くさびにくい材質で鋳造し、食材に平均的に熱が伝わるようにしました。見た目にもこだわり、中国の古代をイメージしたデザインが施されています。鍋の平均価格は1つ3万元もするそうです。
思いやりと心配りの接客
鼎王と聞けば、多くの客が「接客の素晴らしさ」を挙げるのではないでしょう
荘建中
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