コンサルタントの起業失敗談(その7)


コラム 経営 台湾事情 作成日:2006年8月28日

台湾経営マニュアル 起業失敗談

コンサルタントの起業失敗談(その7)

記事番号:T00000067


● 創業失敗のパターン

私が創業した頃、同じく創業し将来を語り合った人達で、9年後の現在も残っている人はあまりいません。

多くの人達は、なんらかの失敗により、消えてしまったのです。

例えば、創業するきっかけが「得意先に勧められて」という場合がありますが、このパターンは堅実そうで実は危ないのです。

それは、

 1. 独立すると得意先に安くたたかれる。(考えていたほど儲からない)

 2. 自分で新規顧客開発する苦労をしてこなかった為、顧客開発力が身に付いていない。

 3. 最初からある程度上手くゆくと、それ以上必死の努力をしなくなる。

等の理由からのようです。

その他の失敗パターンで多いのは「身の丈を超えた仕事が入る」(店舗では思わぬ大繁盛店になる)ことです。

私の場合は二つ目の失敗パターンにはまり、経営危機におちいることになってしまいました。

● 経営危機

創業して三年目位の頃、まだ儲かってはいなかったが、少しずつ仕事と収入は増えはじめていた。

この頃になると数千元単位であった依頼が、数万元単位になっていた。

そんなある日、少なくとも数千万元(数億円)にはなるコンサルティングの引き合いがあった。

必死で企画書を書き上げ、何度かプレゼンをおこなっている頃、別のクライアントからも、数千万元になるコンサルティング依頼が入る。

この年は当たり年で、今まで最高で十数万元(数十万~数百万円)程度の依頼であったのが、数千万元の依頼が5件もあったのである。

その頃の弊社の能力では、1社の受注をこなすだけで精一杯であり、2社の依頼は受けられない状態であった。

それが、一度に5社も見込み先ができたのだった。

しかも、5社とも数回打合せを重ねており、先方も乗り気であったので可能性は非常に高かった。

真っ先に思ったのは「やっと苦労を掛け続けた家族にも満足できる生活を与えることができる」ということであった。

最終的には5社とも弊社は最終選考に残り、経営者からは全て内示を頂いており、その後も、数十万元~数百万元の引き合いはあったが、「これ以上は受けられない」と、全て断っていた…

…しかし、世間はそんなに甘くなかった。

結局5社とも受注はできず、しかもこの5社以外のケースは全て断っていたため、次の年の上半期は全く仕事が無かった。

親に借金をし、何とか凌ぐ事ができたが、会社創業以来最大の危機であった。

今考えると、簡単に儲からずに良かったと思うのだが、その頃は精神的、金額的にも大きなダーメージを受け、立ち直るまでに相当な時間と努力を費やす事となった。


この様に、大口を取り損ねて消えてゆく人達や、一発大儲けしたがその後が続かない人が非常に多いのである。

特に大切なのは「大口を取り損ねた」「大儲けした」後は、大きなケースを狙わず、小さくても着実な仕事を積み重ねる事である。

私の場合も「時期尚早」と自分で割り切り、小さな仕事を積み重ねる事によって復活ができたのであった。

あのまま大口狙いを続けていたら…

● 失敗しない為の教訓

「身の丈を超えた仕事はラッキーと考え、自分の実力と過信しない」

「依頼を断る事は、運を逃がす事に繋がる」
 
ワイズコンサルティング 吉本康志

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