記事番号:T00077630
自社ブランドの家具を相場より4割安い価格で販売、マーケティングに巨額の資金を注ぎ込み、家具販売量の世界記録を打ち立てた来思達集団(ライフスタイルグループ)の創業者、謝貞徳氏をご紹介します。
従来の家具メーカーは、設計し、材料を仕入れ、生産し、販売するという順番で考えていました。謝氏はその逆で、まず販売価格を決定し、設計する人を見つけ、材料を仕入れ、生産を発注します。この「いくらの価格で何を(What)、どれくらいの量(How many)、いつ(When)売るか」というWHW経営法則が成功の秘訣(ひけつ)だと語ります。
謝氏はかつて、ルイ・フィリップ様式のベッドに目を付けました。世界で年間3,000台売れており、相場は1台1,000米ドルです。「工場に3万台の生産を依頼し、コストを1台460米ドルまで抑えて、販売店に499米ドルで卸す」と決めました。すると、50社もの販売店から引き合いがあり、その年だけで10万台売れました。
このように、まずいくらの価格なら人気が出るかを考え、その価格で卸売業者の興味を引くことができれば、わずか2~3種類の商品だけを生産する少品種大量生産が可能です。
家具王のリベンジ
謝氏は当初、1976年に世通木業、80年に大通家具という会社を設立し、88年に売上高20億台湾元(約74億円)を達成、「台湾最大の家具大王」と呼ばれていました。ところが、95年に台北で巨額の資金を投じて家具の量販店「DD堡」を設立したものの経営がうまくいかず、全てを失いました。その後、50歳で米国に渡り、96年に来思達を創業しました。
来思達は17年連結売上高は76億元と、家具大王と呼ばれた当時の3倍以上の規模に成長。今や、自社ブランド「ライフスタイル」、「上海」、「紫禁城」を世界80カ国・地域の100社以上の家具販売店に卸しています。
マーケティング費を惜しまず
謝氏はマーケティングにも力を入れています。2010年、中国進出の際には、北京市の故宮博物院(紫禁城)で家具の展示会を開催しました。13年には、上海国際博覧会(上海万博)中国館の設計ライセンスを取得し、中国風の家具展示センターを1億元を投じて建設、完成後に世界28カ国・地域のバイヤー300人を3泊4日で招待しました。
謝氏は、独ケルン国際家具見本市(ケルンメッセ)なら2,500社がひしめき合い、すぐに忘れられてしまうけれども、自社で展示センターを作れば、買うか買わないかの問題になると話します。
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