第171回 ヘラン董事長 蔡金土氏/台湾


コラム 台湾事情 作成日:2020年10月23日

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第171回 ヘラン董事長 蔡金土氏/台湾

記事番号:T00092775

 家電ブランド「ヘラン」を展開する禾聯碩(ヘラン)は、2019年の連結売上高が57億8,600万台湾元(約212億円)で前年比8.64%増、粗利益率は36.18%と、業界平均の20%を大きく上回り、純利益は7億7,400万元と、4年連続で資本金7億3,000万元を上回りました。

カラオケブームの立役者

 ヘランの蔡金土董事長は、雲林県で生まれ、工業高校の電子科を卒業しました。兵役後は台北市の通化街で電器屋を営んでいました。

 88年に東芝と代理契約を結び、東芝のテレビやビデオなどの販売を始めました。わずか2年でソニーを追い抜き、東芝を市場シェア首位に押し上げました。

 ブラウン管テレビに代わって、液晶テレビの時代が来ると予感した蔡董事長は、02年にヘランの前身、聯碩光電を設立し、自社ブランド製品の開発や受託生産を始めました。

 その後、カラオケ機能付きビデオ、カラオケ機能付き液晶テレビを開発し、台湾の家庭にカラオケブームを巻き起こしました。

代理店が倒産

 ところが、受託生産の主要顧客、米ウェスティングハウス(WH)の台湾販売代理店だった太尹電化が、07年に突然倒産。ヘランは売掛金2億5,000万元を回収できなくなってしまいました。

 当時、資本金2億8,000万元だったヘランは、1億5,000万元増資し、太尹電化を買収しました。企画スタッフ、販売員やマネージャーを受け入れ、わずか1カ月で在庫一掃に成功しました。

 このころ、「ヘラン」ブランドは量販店での販売を開始しました。中でも、テレビやエアコンなど粗利益率の高い製品に注力しました。

 低価格戦略ながら、高い粗利益率を確保できたのは、人件費の安い中国から半製品を輸入し、台湾で組み立てるセミノックダウン(SKD)方式を採用したからでした。

モーテルのテレビで首位に

 蔡董事長は、モーテルの客室のテレビが壊れやすいと知り、強化ガラスを搭載したテレビを売り出しました。盗難防止機能も備え、ヘランのテレビはモーテル業界の市場シェア首位に浮上しました。

 さらに北・中・南部に物流センターを設立しました。通常は当日、繁忙期でも3日以内にアフターサービスを提供したことで、消費者の信頼を獲得しました。

 ヘランは15年、冷蔵庫や洗濯機、空気清浄機、お掃除ロボットなど小型家電200種余りの取り扱いも開始しました。

 それまで量で価格を抑制してきましたが、近年は同価格帯の他社製品よりも付加価値を加え、コストパフォーマンスを売りにしています。例えば、新型コロナウイルス下では、音声操作が可能な除菌機能付きクーラーが人気を博しました。

 蔡董事長は、高いコストパフォーマンスとは、価格が同じで、他社にあるものはあり、他社に無いものもあることだと言います。

 

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荘建中

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シニアコンサルタント

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