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産業用コンピューター(IPC)世界最大手、研華(アドバンテック)は、産業用モノのインターネット(IIoT)ソリューションでも世界首位。創業者の劉克振董事長は1954年に生まれ、当時台湾で最大の外資系企業だったHPで業務エンジニアの経験を経て、83年に同社を創業しました。創業以来、董事長と執行長を兼任し、同社を率いてきました。
劉氏は創業当初、宏碁(エイサー)などPCブランドが血みどろの戦いを繰り広げる中、IPCにターゲットを絞り、「IPCの分野で金メダルを獲ろう」と誓いました。夢はかない、2003年、IPCの世界最大手となりました。同年、年間売上高が100億台湾元(約370億円)に達し、20年の売上高は511億400万元で前年に次ぐ過去2番目の高水準でした。
IBMがコーチ、HPが師匠
アドバンテックは06年、IBMのコンサルティングを受け、▽マネジメントの強化▽成長する組織の構築▽グローバル経営の健全化▽長期的戦略の策定と実行▽売上高倍増──を目標とした5カ年計画をスタートしました。
劉氏は、スポーツ選手にコーチが必要なように、企業も外部のメンターが必要で、変革や革新が長期的成長の原動力になると考えました。
一方、劉氏は、初めて会う人には必ず「HP出身です」と自己紹介するほどHP出身を誇りにしています。組織の理念はHPを倣い、人を重視。自社の従業員に、劉董事長ではなく、ファーストネームの克振と呼ばせるのもHP流で、アドバンテックの企業文化でもあります。
スポーツと読書
劉氏は、従業員の心身の健康のため、社内に美満人生倶楽部(ABLE Club)を設置しました。毎年さまざまな大型イベントの他に、会社支給のスポーツ用リストバンドを付けて5人1組で参加する1日1万歩競争を開催しています。景品目当てに、同僚同士が励まし合い、昼食時は競って階段を使用し、エレベーターの利用者が減るほど。退勤時には「きょう1万歩歩いた?」があいさつ代わりだとか。
若い頃から読書好きだった劉氏は、毎月書店に出向いて書籍を購入し、経営課題を見つけ出し、学んでいます。劉氏の経営のバイブルは、ジム・コリンズ著の『ビジョナリー・カンパニー(Good to Great)』。その中のヘッジホッグ(ハリネズミ)理論から、劉氏は成功する企業に必要な理念は「何に情熱があるか」「何が他社より優れているか」「どうやって成長するか」の3つでできていると悟りました。
劉氏はアドバンテックの将来について、AIoT(人工知能+モノのインターネット)プラットフォームの先駆者として、サリム・イスマイルら著の『飛躍する方法』の指数関数型組織(新技術などを活用して飛躍的に成長する組織)を目指しています。
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台湾人マネジャー向け 監督者研修
講 師:ワイズコンサルティング 高級顧問 荘建中
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