記事番号:T00027575
今年はウサギ年です。今回はこれにちなんで「ウサギとカメ」のお話を取り上げます。そう、慢心し過ぎて途中で居眠りをしたウサギがカメに徒競走で負ける、あの有名なイソップ童話です。その続きをご紹介しましょう。
続きその1
カメに負けたウサギはがく然とし、敗因の分析に取り組みました。あまりにも自信過剰だったことが原因で、「勝てて当然」と思い込んでいなければこんな結果にならなかったことは明らかでした。ウサギはこれを胸に刻んでカメに再戦を申し込み、今度はスタートからゴールまで全力疾走して、数キロもの大差をつけて勝ったのでした。
教訓その1
→スピードが速くて手を抜かず努力する人は遅い人に勝てる
ルートを有利に変更
続きその2
大敗したカメは敗因を分析しました。このままではウサギに勝つことは絶対に不可能です。カメは考え抜いた末、今度はルートを変えて対戦することをウサギに提案し、3たび競走することになりました。
今回もウサギが勢いよくスタートダッシュを見せ、瞬く間にカメとのリードを広げました。しかし、ゴールまであとわずかというところで大きな川にぶつかってしまいました。小さなウサギではとても渡れません。ぼうぜんとしているところにカメに追い付かれ、しかもカメは川を悠々と泳ぎ渡って先にゴールしてしまいました。
教訓その2
→自分の核心的競争力(他の人と異なるところ)を認識し、その競争力を発揮できる環境を見い出すことが重要
続きその3
計3回の競走を経て、ウサギとカメは互いに尊敬する親友になりました。両者はさらに良いパフォーマンスを発揮できる方法に気づき、チームを組むことにしました。
今度の競走ではウサギがカメを背負ってスタート。川岸まで来たところでカメがウサギを甲羅に乗せて泳いで渡り、渡り切ったところで再びウサギがカメを背中に乗せて一緒にゴールしました。ウサギとカメは大きな達成感を手にしました。
教訓その3
→優秀で強い競争力を持った個人は素晴らしいが、チーム内では他者と協力して互いの競争力を補い合わないのであれば、パフォーマンスは標準以下となる
会社の組織には、多くのウサギやカメがいるかもしれません。彼らが困難に直面したとき、従来とは異なった判断を行ってみるなどして解決を探ることや、協力をさせて組織の戦力を高めることは経営者が考えなければならない課題です。この示唆に富む「ウサギとカメ」は、筆者がセミナーで台湾人幹部たちに考えてもらう課題としてよく取り上げています。
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