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瓦城泰統集団はタイ料理の「瓦城泰国料理」や「非常泰泰式概念餐坊」、湖南料理の「1010湘」など全土46店舗を展開しており、年間で延べ200万人以上が利用する人気レストランチェーンです。今回は再現が難しいとされるアジア料理の世界で毎回同じ味の提供を可能にした徐承義氏をご紹介します。
徹底した料理の標準化
テコンドー黒帯2段の腕前を持つ徐氏は、「料理と武道は同じで、基礎をしっかりと固めていくことで驚くべきレベルに達することができる」とのモットーの下、いかなる複雑な料理であってもコツを再現して同じ味を出せるよう、6年の歳月を費やして料理を解析し、徹底的な標準化を行いました。
例えば人気メニューの「月亮蝦餅(エビの春雨はさみ揚げ)」は、108の工程に分解され、エビの選び方から水分量、新鮮さ、配合率、細かさ、形作る際の強さまで決められています。
また台湾の飲食グループとしては初めて料理学校を設立し、テコンドーに倣った段位制を導入。現在では約400人の料理人が同じ味を出せるようになりました。
「スーパーサービス」の実践
さらに「スーパーサービス」を目標に掲げ、店内でのサービスについても標準化を実行しました。注文後8分以内に最初の一品を提供するというルールから、笑顔の際に見せる歯の数や、「いらっしゃいませ」という言葉の音程まで細部にわたって決められています。
徐氏はスーパーサービスはお客さまに関心を持ち、一つ一つ細かいことを積み重ねれば実践できると説明します。例えば入店したある男性が咳をしていて、テーブルの脇に薬を置いていたら、ぬるま湯を勧め、空調の温度を尋ねるような、心のこもったサービスです。グループではこうしたサービスを行った従業員を表彰し、体験談を写真とともに本社の公告掲示板に張り出しています。表彰された社員はハートの勲章を制服の襟元に付け、ひと目で分かるようになっています。
顧客満足度100%のために
また瓦城では何よりも顧客満足度を最優先しています。そのため、もしお客さまが塩辛い、辛過ぎるといえば同じ料理を無料で作り直します。その際に料理の金額や、店員の対応が適切だったかどうかは問われません。
徐氏はさらに、全店の料理とサービスの顧客満足度100%を追求するため、「神秘訪客プラン」と呼ばれるサービス評価の標準化を始めました。それは瓦城に協力的なお客さまに毎週1回、各店を巡回利用して評価してもらうもので、確実にリピーターを生み、逃がさないシステムでもあります。
瓦城のチェーンは多くが百貨店内のテナントとして入っています。前を通りがかった際には皆さまもそのおいしい料理と徹底したサービスを体験してみてはいかがでしょうか。
荘建中
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