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第184回 PCホーム董事長 詹宏志氏/台湾


コラム 台湾事情 作成日:2021年11月19日

台湾流経営策略 台湾の名経営者

第184回 PCホーム董事長 詹宏志氏/台湾

記事番号:T00099643

 台湾最大のオンラインショッピングサイト「PCホーム」を運営する網路家庭国際資訊(PCホームオンライン)は、2020年連結売上高が438億7,000万台湾元(約1,800億円)で、過去最高を更新しました。純利益は2億2,100万元で前年比55.9%増加し、1株当たり純利益(EPS)は2.16元でした。

 グループ企業は20社近くあります。PCホーム24h購物は、有名なB2C(企業と一般消費者間の取引)オンラインショッピングサイトで、会員は1,000万アカウント以上。販売商品数は500万種類以上で、うち200万種類以上の商品を台湾全域に24時間以内に配達できます。台北市であれば、6時間以内に商品が届きます。

本の虫だった幼少期

 創業者の詹宏志氏は、1956年に南投市で生まれ、台湾大学経済学系を卒業しました。幼いころから読書好きで、小学校卒業後には、地元に初めて建てられた私立の小型図書館にある本棚の本を読破しました。

 その後、姉が三省堂書店の店長の代わりに、台中から本を持ち帰り、いったん自宅に保管して、翌朝に書店に届けるようになりました。姉がどんなに夜遅くに家に帰っても、本が10冊であれ20冊であれ、詹氏はその晩のうちに全ての本を読みました。たとえ20万冊でも一晩で読んでしまわないと、読むチャンスがなくなるからと話しています。

 詹氏はよく本の読み過ぎで目を赤く腫らして涙を流していましたが、読書が好きだったので少しも苦痛に感じず、読解力も養われました。

 中学校に上がると、学校の図書館に頻繁に足を運びました。すると図書館員から、いつでも図書館に出入りし、本を何冊でも借りることを許可されました。

 ある日、詹氏はオーストラリアから寄贈されたキリスト教の伝道冊子に気が付きました。英語で手紙を書いて、毎月30ページほどの英文雑誌を取り寄せ、全ページ暗記できるまで読み、英語の読解力を鍛えました。

PCホーム立ち上げ

 インターネットの父と呼ばれる詹氏は、1996年にPCホームを設立し、98年に法人化しました。00年に電子商取引(EC)市場に参入し、EC部門を立ち上げました。まずB2Cの総合オンラインショッピングサイト「PCホーム線上購物」を開設しました。1カ月目の売上高は60万元に上り、立ち上げチームを奮い立たせました。

 当初、数人だった従業員は、今や3,000人を超え、毎月の平均売上高は36億5,000万元と、6,000倍以上に成長しました。

業界標準を構築

 これだけ聞くと、簡単に発展したかのように思われるかもしれませんが、詹氏は何度も壁に突き当たり、一歩ずつ乗り越えてきました。例えば、▽オンラインでのクレジットカード決済、▽分割払いシステム、▽24時間以内の配達、▽ワンクリック返品、▽電子発票(電子レシート)──など、今では当たり前になった業界標準を作り出してきました。プログラミングもサービスの流れも、ゼロから作り上げてきました。

 90年代、まだ社会にインターネットが普及していなかったころから、台湾の大学ではインターネット教育が取り入れられていました。ですので、PCホームは台湾人だけのエンジニアチームで、さまざまなサービスを生み出すことができました。07年には、世界初となる24時間以内に配達可能なオンラインショッピングサイト、PCホーム24h購物を開始し、台湾のEC産業の新標準を打ち立てました。

 当時、PCホームは7日間のお試し期間と無料返品制度を始めました。すると、中国でEC業を営む友人から、もし競合他社が3億元分購入して、すぐに3億元分返品すれば、PCホームは数日と経たないうちに潰れてしまうと警告されました。しかし実際には、そうしたことは起こりませんでした。

台湾ニューシネマへの造詣

 詹氏は台湾ニューシネマの重要な担い手でもあります。87年には、▽映画への見方、▽環境への憂慮、▽未来への期待と決心──から成る「台湾電影宣言」を起草しました。

 また友人と電影合作社を立ち上げ、企業に映画撮影の資金を募りました。李安(アン・リー)監督のデビュー作である「推手」も、詹氏が出演者を自宅に招いてミーティングを行い、超低予算でも映画ができるとリー監督を鼓舞しました。

CFPを取得

 19年、グリーンショッピングプランを全面始動。100%再生紙や、独自開発の水性アクリル樹脂を使用した剥がしやすいテープを使用した、環境に優しい包装資材を使い始めました。

 その後も、▽グリーン包装、▽グリーン物流、▽グリーン倉庫、▽グリーン・キャッシュフロー──を推し進め、大型総合サイトとして初めて、行政院環境保護署(環保署)のカーボンフットプリント(CFP)ラベルを取得しました。

 

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シニアコンサルタント

難しい事をわかりやすく伝えるプレゼン力はワイズNo.1、毎年セミナーや研修で200回/年を越える講演を行っている。

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