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第189回 ノバテック董事長 何泰舜氏/台湾


コラム 台湾事情 作成日:2022年4月15日

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第189回 ノバテック董事長 何泰舜氏/台湾

記事番号:T00102041

 IC設計大手、聯詠科技(ノバテック・マイクロエレクトロニクス)は、2021年連結売上高は前年比69.3%増の1,353億台湾元(約5,800億円)、純利益は前年の3.29倍の388億元、1株当たり純利益(EPS)は63.87元と、いずれも過去最高を更新しました。

 社名の英語表記はノバテックです。「ノバ」の音が、台湾語(閩南語、ホーロー語)の「滷肉(ロバ、豚そぼろ)」に似ているので、ノバテックの本社がある新竹科学園区(竹科)では、「滷肉」と呼ばれています。近年、特別配当(分紅)がとても多いことから、「東坡肉(豚の角煮)」と呼ばれるようになりました。

UMCからスピンオフ

 董事長の何泰舜氏は1956年に生まれ、国立陽明交通大学の電子工学科の学士課程、国立清華大学の電気システム学科の修士課程を卒業しました。

 卒業後は、工業技術研究院電子所(工研院電子所、ERSO)に入ろうと志すも、人員募集停止となり、聯華電子(UMC)の開発部門に入社しました。

 UMCに入社して14年が過ぎ、何泰舜氏が40歳になった97年、UMCは転換点を迎えます。ファウンドリーに特化し、IC設計部門をスピンオフ(分離・独立)したのです。

 事業部門の経理だった何泰舜氏は、従業員120人以上を率いて、同年5月にノバテックを設立しました。

トップの地位に安泰せず

 ノバテック設立当初、単に市場の需要を考え、主にパソコン周辺機器向けをターゲットとしたところ、後に世界市場シェア首位になりました。

 何泰舜氏は、事業転換を図らなければ、ローエンド市場で他社との価格競争に明け暮れ、接待に多大な時間を割いて受注を取らなければなかったと考えました。

 そこで、PC関連の制御ICで世界シェア首位となったものの、将来性と戦略的価値が乏しいと手放し、99年、長期的利益が見込めると考えた液晶ディスプレイ(LCD)ドライバIC市場に参入、00年以降、システムオンチップ(SoC)にも参入しました。

 ノバテックは、サムスン電子や友達光電(AUO)など全てのパネルメーカーに供給する、LCDドライバIC設計業界で数少ない企業となりました。パネルメーカーは、自社の競争力を保つため、ノバテックに頼らざるを得ないのです。

登山のように上を目指す

 何泰舜氏は、口数が少なく、大学教授のような話し方をします。平日の接待は少なく、休みの日にはよく登山をします。学生時代から登山やハイキングが好きで、従業員60人近くと、台湾の最高峰、玉山(標高3,952メートル)踏破に挑戦したこともあります。黙々と山頂を目指すように、冷静沈着な性格で、何度も難関を突破してきました。

 市場が成熟し、成長の余地が少なくなったときは、事業転換のチャンスと捉えます。事業転換は、個人やチームのやる気と関係があり、上へ上へと登っていき、より大きく、より良くしていけば、リーディングカンパニーになれます。

業界トップクラスの好待遇

 ノバテックの給与は、半導体業界でトップクラスです。管理職以外の20年の平均年収は317万5,000元で、中央値は273万2,000元でした。

 6歳未満の子どもがいる従業員には、子ども1人当たり毎月5,000元の育児手当を支給します。

 3月、6月、9月、12月の末に、従業員それぞれの評価に応じて、特別配当を支給します。

 ある従業員は今年3月末にインターネット上で、特別手当は月給の30カ月分で前年の2倍だったと投稿し、皆にうらやましがられました。

 

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シニアコンサルタント

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